給湯の方式としてまず二つに分かれます。

・局所式給湯方式

・中央式給湯方式

病院やホテル、銭湯など、湯の使用量が多い施設では中央式給湯方式が採用されます。

どのようなシステムか?

順を追ってシステムを説明します。

①熱源

まず始めにお湯を作る熱源があります。
温水器やボイラーと呼ぶのが一般的です。

灯油、ガス、電気などのエネルギーを用いて熱を作り出す装置です。

②配管とポンプ

調理場やお風呂など、さまざまな場所で使えるよう、熱源に配管をつなげましょう。

ただ配管を繋いだだけでは搬送できません。ポンプが必要になります。

これで搬送できるようになりましたが…このままでは欠点があります。

長時間使用しないと冷めます。

ここでお湯を冷まさないために循環させます。

これで常にお湯が循環している状態になり、冷めにくくなります。

③お湯を蓄える

熱源で作れるお湯の量にも限界はあります。特に中央式給湯方式を使用する施設では、基本的に湯の使用量が多い場合に用いるため、現状では需要が供給に追いつきません。

ここで貯湯タンクが登場します。

熱源で作ったお湯をタンクに貯めて、集中的なお湯の使用にも耐えられるような大きさのタンクを設置し、タンクから各使用箇所に搬送します。

この2つのポンプを区別するため、熱源と貯湯タンクを結ぶポンプを加熱循環ポンプ(1次ポンプ)、貯湯タンクのお湯を循環させるポンプを給湯循環ポンプ(2次ポンプ)といいます。

④逃し管、膨張タンクの設置

水は加熱すると膨張します。密閉された空間で膨張すると圧力が高まります。
逃し弁や膨張タンクなどの安全装置を設けない場合、機器や配管の破損の原因になります。

逃し弁は熱源に付いています。
膨張タンクは循環ポンプの2次側(吐出側)に設置します。キャビテーションの防止になります。